
「脾臓(ひぞう)」は英語で spleen といいます。胃や肝臓ほど日常会話に登場しないため、英語名を初めて見る方も多いかもしれません。
しかし、spleen は「古くなった赤血球をチェックする」「免疫を支える」「血液や血小板を蓄える」といった働きと結びつく、知ると面白い身体英語です。今回は発音から医学英語、病院で使える表現まで、英語として分かりやすく見ていきましょう。
Contents
「脾臓」は英語でspleen
| 日本語 | 英語 | ポイント |
|---|---|---|
| 脾臓 | spleen | 日常語・一般的な医学用語 |
| 脾臓の | splenic | 医学的な形容詞 |
| 脾臓摘出術 | splenectomy | spleenを取り除く手術 |
| 脾臓の腫大 | splenomegaly / enlarged spleen | 一般にはenlarged spleenが分かりやすい |
spleen は通常1つの臓器なので、基本は単数形です。
- the spleen:脾臓という臓器
- my spleen:私の脾臓
- an enlarged spleen:腫大した脾臓
しゅみすけ
spleenの発音
spleen の発音記号は /spliːn/。カタカナなら「スプリーン」に近く、eeを日本語の「イ」より少し長く伸ばします。
spl- を「ス・プ・リ」と分けすぎず、splをひとかたまりにして「スプリーン」と滑らかに発音するのがコツです。
- spleen /spliːn/:スプリーン
- splenic /ˈspliːnɪk/:スプリー・ニク(最初にアクセント)
- splenectomy /splɪˈnektəmi/:スプリ・ネクタミ(nec付近にアクセント)
spleenの語源と「名前の感覚」
spleen は、ギリシャ語の splēn(脾臓)にさかのぼる古い言葉です。英語では臓器名のほか、歴史的に「怒り・不機嫌」という意味でも使われました。
昔の西洋では、脾臓が怒りや憂うつなどの感情と関係すると考えられていたためです。その名残が、やや古風な表現 vent one’s spleen にあります。
He vented his spleen on his coworkers.
彼は同僚たちに怒りをぶつけた。
現代の日常会話では、この意味のspleenはかなり文学的・古風です。まずは身体の「脾臓」として覚えれば十分です。
日常語spleenと医学用語splenicの違い
臓器そのものを表す名詞が spleen、その臓器に関係するものを表す形容詞が splenic です。
- spleen:脾臓そのもの
- splenic artery:脾動脈
- splenic vein:脾静脈
- splenic injury:脾損傷
これは、stomach(胃)とgastric(胃の)、liver(肝臓)とhepatic(肝臓の)の関係に似ています。
脾臓は身体のどこにある?
脾臓は、英語でいう the upper left abdomen(左上腹部)にあります。肋骨の内側、胃の後ろ側に位置する、握りこぶしほどの大きさの臓器です。
- in the upper left abdomen:左上腹部に
- behind the stomach:胃の後ろに
- under the rib cage:胸郭・肋骨の内側に
The spleen is located behind the stomach, under the left side of the rib cage.
脾臓は胃の後ろ、左側の肋骨の内側にあります。
ほかの臓器との位置関係は、内臓の英語一覧もあわせて確認すると整理しやすくなります。
脾臓は何をするもの?英語で役割を理解しよう

脾臓の主な役割は、次の3つの英語でつかめます。
1. filters old red blood cells
filter は「ろ過する」、red blood cells は「赤血球」です。脾臓は、古くなったり傷ついたりした赤血球を血液から取り除く働きをします。
2. supports the immune system
immune system は「免疫系」。脾臓には白血球などが集まり、血液中の異物への免疫反応を支えます。
3. stores blood and platelets
platelets は「血小板」。脾臓は血液や血小板の一部を蓄える役割もあります。
しゅみすけ
spleenに関連する身体英語
| 英語 | 日本語 | 使い方 |
|---|---|---|
| red blood cell | 赤血球 | 複数形red blood cellsも頻出 |
| white blood cell | 白血球 | 免疫に関わる細胞 |
| platelet | 血小板 | 通常は複数形plateletsも多い |
| immune system | 免疫系 | support the immune system |
| lymphatic system | リンパ系 | 脾臓もこの系に含まれる |
| bone marrow | 骨髄 | 血液細胞を作る組織 |
検査の場面で使うblood testやblood workは、「血液検査・点滴・輸血」の英語で詳しく解説しています。
病院で使われるspleenの英語表現
医師の説明で聞く表現
- Your spleen is slightly enlarged.
脾臓が少し腫れています。 - The scan showed an enlarged spleen.
画像検査で脾臓の腫大が見つかりました。 - We need to check your spleen.
脾臓を調べる必要があります。 - There is no sign of splenic injury.
脾損傷の兆候はありません。 - Have you ever had your spleen removed?
脾臓を摘出したことはありますか。
自分から伝える表現
- I have pain in the upper left side of my abdomen.
左上腹部に痛みがあります。 - I had my spleen removed when I was a child.
子どものころに脾臓を摘出しました。 - I was told that my spleen is enlarged.
脾臓が腫れていると言われました。 - Could you explain what the scan showed?
画像検査で何が分かったのか説明していただけますか。
CT scan・MRI scan・X-rayなどの検査表現は、「CT・MRI・レントゲン」の英語も参考にしてください。
日常会話で使えるspleenの例文
脾臓は日常会話では主に、健康の説明、診察歴、ニュースやドキュメンタリーの話題で使います。
- The spleen is part of the lymphatic system.
脾臓はリンパ系の一部です。 - I didn’t know the spleen helped filter blood.
脾臓が血液のろ過を助けるなんて知りませんでした。 - Where exactly is the spleen?
脾臓は正確にはどこにありますか。 - Can a person live without a spleen?
人は脾臓がなくても生きられますか。 - She injured her spleen in an accident.
彼女は事故で脾臓を損傷しました。
なお、脾臓を摘出して生活することは可能ですが、感染症への備えなど医学的な管理が必要になります。個別の健康状態については、医療機関の指示を確認してください。
まとめ:脾臓はspleen、「脾臓の」はsplenic
- 脾臓は英語で spleen
- 発音は /spliːn/。「スプリーン」に近い
- 「脾臓の」という形容詞は splenic
- 左上腹部、胃の後ろ・肋骨の内側にある
- 古い赤血球のろ過、免疫の支援、血液や血小板の貯蔵に関わる
- enlarged spleen は「腫大した脾臓」
まずは The spleen filters old red blood cells.(脾臓は古い赤血球をろ過します)と、役割ごと覚えてみてください。









