「許す」は英語で?forgive・excuse・let it goの違いと簡単な言い換え

「許す」は英語で?forgive・excuse・let it goの違いを解説

「許す」は英語で、過ちや裏切りを許すなら forgive が基本です。軽い失礼を許す excuse、今回は大目に見る let it slide、気持ちを手放す let it go も、場面によって日本語の「許す」に近くなります。

この記事では、それぞれの違いと自然な使い方を紹介します。ただ、本当の目的は単語を一つ覚えることだけではありません。forgive が会話中に出てこなくても、知っている簡単な英語で「もう怒っていない」「前へ進みたい」と伝える方法まで一緒に考えてみましょう。

「許す」は英語でforgiveが基本

forgive は、人の過ち・失礼・裏切りなどに対する怒りや恨みを手放して「許す」という意味です。

I forgive you.
あなたを許します。

Can you forgive me?
私を許してくれますか?

She forgave him for lying to her.
彼女は、うそをついた彼を許しました。

よく使う形は、次の二つです。

  • forgive 人:人を許す
  • forgive 人 for 物事 / 動名詞:物事・したことについて人を許す

Please forgive me for what I said.
私が言ったことを許してください。

forgiveの発音

forgive の発音記号は /fərˈɡɪv/。「フォーギブ」よりも、最初の for を弱く短くし、後ろの give を強く読むのがポイントです。

最後の音は /v/ です。上の歯を下唇に軽く当てて、声を出しながら「ヴ」と発音します。

過去形は forgave、過去分詞は forgiven です。

I forgave him.
私は彼を許しました。

She has forgiven me.
彼女は私を許してくれました。

なぜforgiveで「許す」になるの?

forgiveは、古くから「完全に与える」「手放す」といった考えと結びついてきた言葉です。現代英語では、相手の過ちに対する怒りや責める気持ちを手放すことを表します。

ただし、forgiveは「何も起きなかったことにする」という意味ではありません。行為が間違っていたと認めながら、怒りや恨みを持ち続けない選択にも使えます。

しゅみすけ(大山俊輔)

forgiveは、相手の行為を正しいと認めることではありません。「悪かったことは分かっているが、責め続けるのをやめる」という感覚でも使えます。

I forgive you.は少し重く聞こえることもある

I forgive you. は文法的に正しい表現です。ただし、相手が重大な過ちを犯し、自分に許す立場がある、という響きを持つことがあります。

飲み物を少しこぼした、数分遅れた、といった軽い場面では、次の返答の方が自然です。

It’s okay.
大丈夫です。

No problem.
問題ありません。

Don’t worry about it.
気にしないでください。

We’re good.
もう大丈夫です。/私たちの間に問題はありません。

相手の謝罪に対して毎回 I forgive you. と言う必要はありません。出来事の重さに合わせて選びましょう。

excuseは軽い失礼・過失を許す

excuse には、人の小さな失礼や不注意を「大目に見る・許す」という意味があります。

Please excuse my mistake.
私のミスをお許しください。

Excuse me.
失礼します。/すみません。

forgiveが感情的・道徳的な過ちを許す場面にも使われるのに対し、excuseはマナー上の失礼や小さな過失に合いやすい表現です。

なお、Excuse me. は相手に許しを請う直訳から、呼びかけ・通行・聞き返しなどにも広く使われます。

let it slideは「今回は大目に見る」

let it slide は、問題やミスを今回は追及せず「見逃す」「大目に見る」という表現です。

I’ll let it slide this time.
今回は大目に見ます。

My boss let the mistake slide.
上司はそのミスを見逃してくれました。

forgiveが人に対する怒りを手放すことに焦点を当てるのに対し、let it slideは問題を取り上げず、そのまま通す行動に焦点があります。

let it goは「気持ちを手放す」

let it go は、過去の出来事・怒り・こだわりを「手放す」「もう気にしない」という意味です。

It’s time to let it go.
もう手放すときです。/そろそろ水に流しましょう。

I decided to let it go.
私はもう気にしないことにしました。

必ずしも相手に「あなたを許す」と伝える表現ではありません。自分の中でその問題を追い続けない、と決める感覚です。

forgive・excuse・let it slide・let it goの違い

表現 中心的な意味 よく合う場面
forgive 怒り・恨みを手放して許す 過ち、裏切り、傷つけられた経験
excuse 軽い失礼や過失を許す マナー、小さなミス
let it slide 今回は追及せず見逃す 遅刻、規則違反、仕事上のミス
let it go 気持ち・問題を手放す 過去へのこだわりをやめる

日本語の「許す」と英語のズレ

日本語の「許す」には、少なくとも二つの大きな意味があります。

  • 人の過ちを許す
  • 人が何かをすることを許可する

過ちを許すなら forgive ですが、許可するなら allowlet を使います。

I forgave him.
私は彼の過ちを許しました。

I allowed him to leave early.
私は彼が早く帰ることを許可しました。

I let him use my phone.
私は彼に自分の電話を使わせました。

「彼が帰るのを許した」を I forgave him to leave. とは言いません。感情的な許しなのか、行動の許可なのかを先に考えることが大切です。

「許して」と頼む英語

Please forgive me.
どうか私を許してください。

Can you forgive me for what I did?
私がしたことを許してくれますか?

I hope you can forgive me someday.
いつか許してもらえたらと思います。

I know I hurt you.
あなたを傷つけたことは分かっています。

I don’t expect you to forgive me right away.
すぐに許してもらえるとは思っていません。

許しを求める場面では、相手に即答を迫らず、自分がしたことへの理解や責任も示すと伝わり方が変わります。

独り言・英語日記で使える例文

I forgave my friend today.
今日は友達を許しました。

I’m still hurt, but I don’t want to stay angry.
まだ傷ついていますが、怒り続けたくはありません。

I decided to let it go.
水に流すことにしました。

We talked and agreed to move forward.
私たちは話し合い、前へ進むことにしました。

I forgave myself for the mistake.
私はその失敗について自分を許しました。

この英語を知らなかったら?【しゅみすけ式】

forgive が出てこなくても、「許す」の別の難しい単語を探す必要はありません。今の気持ちと、これからどうしたいかへ分けます。

今も怒っている?

相手を責め続ける?

これからどうしたい?

基本語だけなら、次のように言えます。

I am not angry now.
今はもう怒っていません。

I will not blame you.
あなたを責めません。

Let us move forward.
前へ進みましょう。

許す気持ちをI am not angry nowなどの基本英語に分解した図

blame が出てこなければ、さらに簡単にできます。

I am not angry now. It is okay. Let us talk again.
今はもう怒っていません。大丈夫です。また話しましょう。

ここで使っている中心語は be・will・let・talk です。forgiveを知らなくても、怒りを手放し、関係を前へ進めたいという気持ちは伝えられます。

しゅみすけ(大山俊輔)

「許すの英単語は何だろう?」で止まったら、「もう怒っていない?」「これからどうしたい?」を言葉にしてください。気持ちを具体的にすれば、知っている英語でも十分に伝えられます。

関連する人間関係の英語

基本単語から会話を組み立てる考え方は、be:RIZEの中学英単語だけで英会話はできる?でも詳しく紹介しています。

まとめ

人の過ちを「許す」は forgive が基本です。軽い失礼には excuse、今回は見逃すなら let it slide、気持ちを手放すなら let it go が合います。行動を「許可する」場合は、forgiveではなく allowlet を使います。

forgiveを忘れても、I am not angry now. It is okay. Let us move forward. のように、今の気持ちとこれからの希望へ分解すれば伝えられます。自然な表現を覚えながら、それが出てこなくても英語を止めず、自分の気持ちを言葉にしていきましょう。

この記事を書いた人
しゅみすけ(大山俊輔)

b わたしの英会話および英語コーチングGRIT/be:RIZE代表。米国MBA取得、外資系企業4社での勤務経験を持ち、これまで多くの大人の英語学習を支援。日本語と英語の処理構造の違いに着目した「英語OS」の考え方をもとに、独学で伸び悩む人の学び直しをサポートしています。

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