
throughを使った句動詞には、「通り抜ける」だけでなく、「困難を切り抜ける」「作業を最後まで終える」「相手に届く」など、一見ばらばらに見える意味があります。けれど、すべての土台は「あるものの内部を通り、入口から出口まで進む」という一つのイメージです。
この記事では、当サイトの句動詞の総合ガイドと句動詞436選一覧から、throughを含む個別解説21本をまとめます。
Contents
throughのコアイメージ

throughの中心は、「内部に入り、その中をたどって、反対側・終点まで抜ける」です。単なる移動ではなく、途中の過程を含む点が重要です。
- 空間を通過:walk through、pass through
- 困難・経験の内部を通過:get through、pull through
- 手順を最初から最後まで進む:work through、check through
- 障壁を抜けて届く:break through、get through to
- 最後まで実行する:carry through、go through with
まず覚えたい代表的な8表現
| 句動詞 | 中心的な意味 | イメージ |
|---|---|---|
| get through | 終える・切り抜ける | 大変な過程の出口まで到達 |
| go through | 経験する・詳しく見る | 出来事や資料の中を順に進む |
| pull through | 回復する | 危機を抜けて安全側へ |
| work through | 順に処理する | 問題の内部を一段ずつ進む |
| break through | 突破する | 障壁を破って向こう側へ |
| get through to | 連絡がつく・理解させる | 声や考えが障壁を越えて相手に届く |
| go through with | 実行する | 迷いや困難を越えて完了まで進む |
| put through | 電話をつなぐ | 回線を通して相手まで届ける |
throughを使った句動詞21選一覧
| 句動詞 | 主な意味 |
|---|---|
| walk through | (場所を)歩いて通り抜ける/手順を順に説明する |
| pass through | 通過する/(情報などを)経由させる |
| pull through | 危機・病気を切り抜ける、回復する |
| come through | 切り抜ける/期待に応える/届く |
| run through | ざっと確認する/練習する/使い果たす |
| pick through | 一つずつ調べて選ぶ |
| carry through | 最後まで実行する/切り抜けさせる |
| check through | 最初から最後まで確認する |
| get through | 通り抜ける/終える/切り抜ける/連絡がつく |
| get through to | 電話がつながる/人に理解させる |
| get through with | 嫌なことなどを終える |
| bring through | 困難を切り抜けさせる/無事に導く |
| work through | 問題・感情・作業を順に処理する |
| fall through | 計画・取引などが失敗に終わる |
| cut through | 切り開いて進む/複雑さを突破する |
| go through | 通り抜ける/経験する/調べる/使い果たす |
| go through to | 次の段階・場所まで進む |
| go through with | 難しい決定・計画を実行する |
| break through | 障壁を突破する/大きく進展する |
| put through | 電話をつなぐ/つらい経験をさせる |
| take someone through | 人に手順・内容を順を追って説明する |
意味の広がりを5グループで整理
1.空間・経路を通り抜ける
walk through / pass through / come through / cut through / go through to は、場所や経路の入口から出口・次の地点まで進む用法です。through本来の物理的なイメージが最も見えやすいグループです。
2.困難・危機・経験を切り抜ける
get through / pull through / bring through / come through では、困難な期間を「トンネル」に見立てます。pull throughは特に病気や危機からの回復、bring someone throughは人を無事に導く意味で使われます。
3.資料・問題・手順を最初から最後まで扱う
go through / run through / check through / pick through / work through / walk through / take someone through は、項目や段階を一つずつたどる表現です。ざっと確認するのか、詳しく調べるのか、誰かに説明するのかは動詞部分が決めます。
4.完了・実行・結果まで到達する
carry through / get through with / go through with は、途中で止まらず終点まで進む用法です。対して fall through は、計画が出口まで到達できず「途中で抜け落ちる」ことから「失敗に終わる」を表します。
5.障壁を突破し、相手や向こう側へ届く
break through / get through to / put through は、壁・理解の隔たり・電話回線などを越えて先へ届く表現です。物理的な突破から、連絡・説得・大きな進展へ意味が広がります。
語順と文法のポイント
through句動詞には、自動詞型・他動詞型・目的語を途中に置ける型が混在します。句動詞ごとに確認するのが安全です。
- 自動詞型:The deal fell through.(その取引は不成立になった)
- 前置詞型:She went through the report.(彼女は報告書に目を通した)
- 分離できる型:I’ll put you through.(おつなぎします)
- 三語句動詞:He got through to the manager.(彼はマネージャーに連絡がついた)
特に put through や carry through は目的語の位置が意味や自然さに関わります。代名詞を使う場合は、通常 put you through のように動詞とthroughの間に置きます。
through・across・overの違い
| パーティクル | 中心イメージ | 例 |
|---|---|---|
| through | 内部を通って入口から出口まで | work through a problem |
| across | 面・領域の一方から反対側へ横切る | come across an old photo |
| over | 上を越える/全体を覆って見渡す | go over the report |
資料を確認する場合でも、go through は中身を順にたどる感覚、go over は全体を見直す感覚が出やすくなります。
よくある質問
throughは「通り抜ける」と覚えれば十分ですか?
出発点としては十分ですが、「内部の過程を通って終点まで」という部分まで押さえると、完了・克服・連絡の意味も自然につながります。
get throughとgo throughの違いは?
get through は「苦労して終点に到達する・切り抜ける」という到達結果に焦点があり、go through は「過程を経験する・順に調べる」という通過過程に焦点があります。
throughを使う句動詞はすべて分離できますか?
いいえ。分離できるかどうかは句動詞ごとに異なります。たとえば put someone through は分離型ですが、go through a report のthroughは目的語の前に置きます。
throughとthroughoutの違いは?
throughは「内部を通って端まで」という経路、throughoutは「場所・期間の全体にわたって」という分布や継続を表すのが基本です。
まとめ
through句動詞の共通点は、「内部を通って、入口から出口・結果まで進む」ことです。この一本の道筋から、空間の通過、困難の克服、手順の処理、完了、突破・連絡という意味が生まれます。訳語を丸暗記するより、動詞が「何をどうやって通り抜けさせるか」を見ると理解しやすくなります。
ほかのパーティクルも、up、down、out、off、on、in、back、away、over、aroundの記事でコアイメージから整理できます。









