
ダイアナ妃(Diana, Princess of Wales)は、王室という大きな制度の中にいながら、自分の心に従って行動し続けた人でした。
HIV・エイズに対する偏見、ホームレス、地雷被害など、当時は距離を置かれがちだった問題に自ら近づき、人と人との間にあった壁を取り払おうとしました。
この記事では、ダイアナ妃本人のインタビューやスピーチで確認できる言葉を中心に、英語の意味・文法・初心者でも使える簡単な表現を解説します。
Contents
- 1 ダイアナ妃とは?
- 2 ダイアナ妃の英語の名言7選
- 2.1 1.I don’t go by the rule book. I lead from the heart, not the head.
- 2.2 2.I’d like to be a queen of people’s hearts.
- 2.3 3.Every strong woman in history has had to walk down a similar path.
- 2.4 4.HIV does not make people dangerous to know.
- 2.5 5.My interests are humanitarian.
- 2.6 6.I am a free spirit.
- 2.7 7.Your kindness and affection have eased the journey.
- 3 名言から覚えたいコア英語
- 4 初心者でも言える簡単な英語
- 5 ダイアナ妃の言葉が今も響く理由
- 6 参考資料
ダイアナ妃とは?
ダイアナ妃は1961年に生まれ、1981年に当時のチャールズ皇太子と結婚しました。1996年に離婚した後も、Diana, Princess of Walesの名で人道支援活動を続けました。
英国王室の公式紹介によると、結婚中には100を超える慈善団体の会長やパトロンを務め、ホームレス、障がいのある人、子ども、HIV・エイズとともに生きる人々への関心を高めました。
ダイアナ妃の言葉が今も残っているのは、立派な理想を語ったからだけではありません。弱さや迷いを隠さず、それでも目の前の人に近づこうとしたからでしょう。
ダイアナ妃の英語の名言7選
1.I don’t go by the rule book. I lead from the heart, not the head.
私はルールブックどおりには動きません。頭ではなく、心に従って進みます。
この記事で以前から紹介してきた、ダイアナ妃の言葉として広く知られている一文です。ただし、発言日時を確認できる一次資料は見つけにくいため、「本人の言葉として広く引用されている表現」として扱うのが安全です。
go byは「〜に従う・〜を判断基準にする」という句動詞です。
I usually go by my feelings.
私はたいてい自分の感覚に従います。
not A but Bは「AではなくB」。名言のnot the headは、前半のfrom the heartと対比されています。
2.I’d like to be a queen of people’s hearts.
私は、人々の心の中の女王になりたいのです。
1995年のBBC『Panorama』インタビューで語った有名な言葉です。国を治めるQueenではなく、人々の心に残る存在を表すa queen of people’s heartsという比喩が印象的です。
I’d like to+動詞は「〜したいです」という丁寧な希望の表現です。
I’d like to help people.
人の役に立ちたいです。
なお、このインタビューは後年、取材方法に重大な問題があったと認定されています。発言は歴史的記録ですが、その背景も知ったうえで読む必要があります。
3.Every strong woman in history has had to walk down a similar path.
歴史上の強い女性は皆、同じような道を歩まなければなりませんでした。
同じインタビューで、自分が王室内で「脅威」と見られた理由について話したときの言葉です。
have had toは、過去から現在までの経験を振り返って「〜せざるを得なかった」と表します。walk down a pathは、実際の道だけでなく「ある人生の道を進む」という比喩にも使えます。
I had to find my own path.
私は自分の道を見つけなければなりませんでした。
4.HIV does not make people dangerous to know.
HIVによって、その人が関わると危険な存在になるわけではありません。
ダイアナ妃はHIV・エイズへの誤解が強かった時代に、患者と手袋なしで握手し、触れることでは感染しないという事実を行動で示しました。
ここでのmake+人+形容詞は「人を〜の状態にする」。dangerous to knowは直訳すると「知り合うには危険な」です。
A mistake doesn’t make you weak.
間違いをしても、あなたが弱い人になるわけではありません。

5.My interests are humanitarian.
私の関心は、人道的な問題にあります。
1997年、地雷禁止運動への関与を政治的だと批判された際のスピーチにある言葉です。ダイアナ妃は自分を政治家ではなく、被害を受けた人に目を向ける人道活動家として位置づけました。
humanitarianは、名詞なら「人道支援活動家」、形容詞なら「人道的な」という意味です。
It is a humanitarian issue.
それは人道上の問題です。
6.I am a free spirit.
私は自由な精神を持つ人間です。
王室の慣習に収まりきらない自分を、ダイアナ妃はa free spiritと表現しました。これは「自由人」「型にはまらない人」を表す自然な英語です。
She has always been a free spirit.
彼女は昔から自由な人です。
7.Your kindness and affection have eased the journey.
皆さんの優しさと愛情が、この道のりを楽にしてくれました。
公務を減らすことを発表した際、ダイアナ妃が人々から受け取った支えについて語った言葉です。
easeは「痛み・不安・困難などを和らげる」。journeyは旅行だけでなく、人生の過程や困難を越える道のりにも使えます。
Your words eased my anxiety.
あなたの言葉が私の不安を和らげてくれました。
名言から覚えたいコア英語
- go by:〜に従う、〜を基準にする
- lead from the heart:心に従って導く・行動する
- I’d like to…:〜したいです
- make+人+形容詞:人を〜の状態にする
- a free spirit:自由人、型にはまらない人
- ease:痛み・不安・困難を和らげる
句動詞は、単語を一語ずつ訳すより、go by=基準にするのようにかたまりで覚えるのがコツです。
初心者でも言える簡単な英語
名言をそのまま暗記しなくても、短い形にすると会話で使えます。
- I follow my heart.(自分の心に従います)
- I want to help.(力になりたいです)
- Kindness matters.(優しさは大切です)
- People need love.(人には愛が必要です)
- I want to be myself.(自分らしくいたいです)
- Your words helped me.(あなたの言葉に助けられました)
難しいことを言おうとするより、まずはI follow my heart.のような短い一文を、自分の言葉として言えるようにしてみましょう。
ダイアナ妃の言葉が今も響く理由
ダイアナ妃の強さは、傷つかないことではありませんでした。自分も迷い、苦しみながら、社会から遠ざけられていた人の近くまで歩いていったことにあります。
「心に従う」という言葉も、好き勝手に行動するという意味ではないのでしょう。目の前の人を一人の人間として見たとき、制度や慣習よりも大切なものを選ぶ。その姿勢が、多くの人の記憶に残りました。
女性の自分らしい生き方を語る言葉は、女性の生き方の英語の名言集でも紹介しています。人物・テーマ別に探したい方は、英語の名言集の総合案内もあわせてご覧ください。
参考資料
- The Royal Family:Diana, Princess of Wales
- PBS FRONTLINE:Diana’s 1995 BBC Interview transcript
- Archives of Women’s Political Communication:Women and Children with AIDS
- Archives of Women’s Political Communication:Responding to Landmines
※ダイアナ妃の名言には、出典が不明なまま広まったものもあります。本記事ではスピーチ・インタビューで確認できる言葉を優先し、出典を確定できない表現には注記しました。







