
「あのとき、別の道を選んでいたら」。そんな後悔を表す有名な一節を残したのが、アメリカの詩人ジョン・グリーンリーフ・ホイッティアー(John Greenleaf Whittier, 1807–1892)です。
この記事では、原詩で確認できるホイッティアーの言葉を7つ厳選し、自然な日本語訳、背景、英語のポイント、やさしい言い換え、初心者向け例文まで紹介します。
Contents
ジョン・グリーンリーフ・ホイッティアーとは
ホイッティアーは、米国マサチューセッツ州の農家に生まれた詩人・編集者です。クエーカーとして奴隷制廃止運動にも深く関わり、社会への強い意志と、自然や日常を見つめる静かなまなざしを詩に残しました。日本語表記には「ホイッティアー」「ウィッティア」などがありますが、本記事では「ホイッティアー」で統一します。
ホイッティアーの英語の名言7選
1.過ぎた可能性を悔やむ言葉
For of all sad words of tongue or pen,
The saddest are these: “It might have been!”
日本語訳:口で語られた、あるいは紙に書かれた悲しい言葉のうち、最も悲しいのは「ああなっていたかもしれないのに」だ。
物語詩『Maud Muller』の一節です。身分の違いから互いへの思いを伝えず、別々の人生を歩んだ二人の後悔を表しています。
英語ポイント:might have + 過去分詞 は、実現しなかった過去の可能性を表します。It might have been. は、後ろに続くはずの内容を省略した余韻のある表現です。
やさしい言い換え:I wish things had been different.
例文:I might have passed the test if I had studied more.(もっと勉強していたら、試験に受かっていたかもしれません。)
2.後悔の先にも希望はある
Ah, well! for us all some sweet hope lies
Deeply buried from human eyes.
日本語訳:けれど、私たちすべてのために、やさしい希望が人の目には見えない深いところに眠っている。
有名な「It might have been!」の直後には、この希望の節が続きます。ホイッティアーの言葉は、後悔だけで終わっていません。
英語ポイント:lie はここでは「横たわる、存在する」。buried from human eyes は「人の目から隠されて」という詩的な表現です。
やさしい言い換え:There is still hope, even if we cannot see it.
例文:There is still hope for our plan.(私たちの計画には、まだ希望があります。)
3.「今ここ」にあるものを受け取る
But, grateful, take the good I find,
The best of now and here.
日本語訳:けれど私は感謝しながら、目の前に見つけたよいものを受け取る。今ここにある、最良のものを。
詩『My Psalm』から。過去への嘆きや未来への不安から離れ、現在を受け入れる姿勢が表れています。
英語ポイント:grateful は「感謝している」。the best of now and here は通常の語順を生かせば「今ここにある最良のもの」です。
やさしい言い換え:I appreciate the good things I have now.
例文:I’m grateful for the time we have now.(今一緒に過ごせる時間に感謝しています。)
4.心の窓を太陽へ開く
The windows of my soul I throw
Wide open to the sun.
日本語訳:私は心の窓を、太陽に向かって大きく開け放つ。
これも『My Psalm』の一節です。過去を手放した心に、光や新しい気持ちを迎え入れる情景が浮かびます。
英語ポイント:throw A open は「Aを勢いよく開け放つ」。目的語の the windows of my soul が前に置かれた詩的な語順です。
やさしい言い換え:I open my heart to hope.
例文:Open your heart to new ideas.(新しい考えに心を開いてみて。)

5.未来の喜びも不安も、自分たちが形づくる
We shape ourselves the joy or fear
Of which the coming life is made.
日本語訳:これからの人生をつくる喜びや不安を、私たちは自ら形づくっている。
詩『The Reward』にある言葉です。未来はただ待つものではなく、今の考え方や行動によって形づくられると読めます。
英語ポイント:shape は動詞で「形づくる」。of which は、前の the joy or fear を受けています。
やさしい言い換え:Our choices shape our future.
例文:Small choices shape our future.(小さな選択が私たちの未来を形づくります。)
6.人生という布を、自分の色で織る
The tissue of the Life to be
We weave with colors all our own.
日本語訳:これからの人生という織物を、私たちは自分自身の色で織っていく。
tissue は現代英語では「ティッシュ」や「組織」が身近ですが、ここでは「織物」。人生を一枚の布にたとえた表現です。
英語ポイント:Life to be は「これから存在する人生」、つまり未来。all our own は「完全に私たち自身のもの」という強調です。
やさしい言い換え:We create our future in our own way.
例文:You can create your future in your own way.(あなたは自分らしいやり方で未来をつくれます。)
7.まいた種を、私たちは刈り取る
And in the field of Destiny
We reap as we have sown.
日本語訳:そして運命という畑で、私たちは自分がまいたとおりに刈り取る。
6番に続く『The Reward』の一節です。日々の行動が未来の結果につながることを、種まきと収穫の比喩で伝えています。
英語ポイント:reap は「刈り取る」、sow は「種をまく」。as はここでは「〜したとおりに」です。
やさしい言い換え:Our actions have consequences.
例文:If you practice every day, you will see results.(毎日練習すれば、成果が見えてきます。)
英会話で使いやすい3つの表現
- It might have been …:過去の別の可能性を振り返る
- I’m grateful for …:今あるものへの感謝を伝える
- shape the future:未来を形づくる
詩の英語をそのまま会話に使うのが難しいときは、まず短い言い換えから声に出してみましょう。たとえば I’m grateful for today.(今日に感謝しています)のような一文なら、初心者でも無理なく使えます。
まとめ|後悔だけでなく、今と未来に目を向ける言葉
ホイッティアーの最も有名な言葉は「It might have been!」ですが、その詩は後悔のすぐ後に希望を置いています。過去の可能性を思うことがあっても、今ここにあるよいものを受け取り、自分の色で未来を織っていく。その流れまで読むと、言葉の印象が大きく変わります。
英語の名言は、単語や文法を物語と一緒に覚えられる学習素材です。気に入った一節を一つ選び、日本語訳、やさしい言い換え、例文の順で声に出してみてください。
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出典・引用確認
- John Greenleaf Whittier, The Works of Whittier, Volume I:『Maud Muller』
- John Greenleaf Whittier, John Greenleaf Whittier: A Sketch of His Life:『My Psalm』収録本文
- John Greenleaf Whittier, The Works of John Greenleaf Whittier, Volume II:『The Reward』
引用は上記の原詩本文と照合しました。旧記事にあった著者名の綴り「J.G. Whitter」は「John Greenleaf Whittier」に訂正しています。日本語訳は文脈を踏まえた本記事独自の訳です。







