
ウェイン・グレツキー(Wayne Gretzky, 1961–)は、NHLの歴史を塗り替えたカナダ出身の元アイスホッケー選手です。“The Great One” と呼ばれますが、本人の言葉から見えてくるのは、記録を誇る姿よりも、創造性、日々の努力、チーム、そして挑戦を大切にする姿勢です。
ここでは、本人の映像講義、NHL公式インタビュー、所属チームの公式記録から、出典を確認できる7つの言葉を選びました。自然な日本語訳と英語学習ポイントも一緒に見ていきましょう。
Contents
- 1 1. “100% of the shots you don’t take don’t go in.”
- 2 2. “Nobody said being great would be easy.”
- 3 3. “I think it made me a better hockey player. So I love the creativity.”
- 4 4. “I always found that the routine was the best thing.”
- 5 5. “I’m much more proud when people say to me, ‘Gosh, I watched you play, and I didn’t realize how hard you worked every game,’ than I am if somebody comes up to me and says, ‘Oh, you got 92 goals one year.’”
- 6 6. “Guys sort of make their own footprints on the ice, make their own path.”
- 7 7. “If you give an honest effort, play to the best of your ability, and play as hard as you can each and every night, the people will back you.”
- 8 グレツキーの言葉を英語学習に生かすなら
- 9 出典・引用チェック
1. “100% of the shots you don’t take don’t go in.”
自然な日本語:打たなかったシュートは、100%入らない。
背景:一般には “You miss 100% of the shots you don’t take.” の形で知られる言葉です。グレツキー本人はMasterClassで、父やコーチから長年「もっとシュートを打て」と言われ続け、1990年ごろ自然に口から出たと由来を説明しています。
英語ポイント:go in は「中に入る」。ボールやシュートが「決まる」という意味でも使えます。shots you don’t take は、関係代名詞 that が省略された形です。
やさしい言い換え:If you don’t try, you have no chance to succeed.
例:I was nervous, but I decided to take a shot.(緊張したけれど、思い切って挑戦することにしました。)
2. “Nobody said being great would be easy.”
自然な日本語:偉大になることが簡単だなんて、誰も言っていない。
背景:幼いころから大きな期待を背負った経験を振り返る講義の冒頭で語った言葉です。才能があることと、道のりが楽であることは別だと伝えています。
英語ポイント:Nobody said … would be easy. は「〜が簡単だなんて誰も言っていない」。難しい課題に向き合うときに使える型です。
やさしい言い換え:Great achievements take hard work.
例:Nobody said learning English would be easy.(英語学習が簡単だなんて、誰も言っていません。)
3. “I think it made me a better hockey player. So I love the creativity.”
自然な日本語:その経験が、私をより良いホッケー選手にしてくれたと思う。だから私は創造性が大好きなんだ。
背景:子どものころにセンターだけでなくディフェンスも経験したことについての発言です。一つの役割に固定せず、競技全体を知ることが理解と創造性を育てたと語っています。
英語ポイント:make + 人 + 名詞・形容詞 は「人を〜にする」。ここでは made me a better hockey player で「私をより良い選手にした」です。
やさしい言い換え:Trying different roles helped me improve.
例:Working abroad made me more confident.(海外で働いた経験が、私をより自信のある人にしてくれました。)
4. “I always found that the routine was the best thing.”
自然な日本語:結局、ルーティンがいちばん良いと、私はいつも感じていた。
背景:移動、観客、メディアなど多くの雑音があるプロスポーツの世界で、練習や試合に集中する方法を語った言葉です。特別な一発ではなく、いつもの手順が心を整えます。
英語ポイント:find that … は「経験して〜だと分かる・感じる」。ここでの find は「見つける」ではありません。
やさしい言い換え:A steady routine helped me focus.
例:I find that studying in the morning works best for me.(朝に勉強するのが自分にはいちばん合うと感じます。)

5. “I’m much more proud when people say to me, ‘Gosh, I watched you play, and I didn’t realize how hard you worked every game,’ than I am if somebody comes up to me and says, ‘Oh, you got 92 goals one year.’”
自然な日本語:「あなたの試合を見ていたけれど、毎試合あれほど懸命に動いていたとは気づかなかった」と言われるほうが、「ある年に92得点したね」と言われるより、ずっとうれしい。
背景:華やかな記録よりも、試合ごとの仕事ぶりを評価されることを誇りに思う、と語った発言です。結果の裏側にある見えにくい努力を大切にしていました。
英語ポイント:much more A than B は「BよりずっとA」。長い文ですが、中心は I’m much more proud … than … です。
やさしい言い換え:I value hard work more than impressive numbers.
例:I’m more proud of my progress than my test score.(テストの点数より、自分の成長を誇りに思います。)
6. “Guys sort of make their own footprints on the ice, make their own path.”
自然な日本語:選手はそれぞれ、氷の上に自分の足跡を残し、自分の道をつくっていくものだ。
背景:若いスター選手を過去の名選手と比較するよう求められた際の発言です。誰かの再来と決めつけず、その人自身の時代と道を尊重しています。
英語ポイント:make one’s own path は「自分の道を切り開く」。sort of は断定を和らげる「ある意味・まあ」といった話し言葉です。
やさしい言い換え:Each person creates a unique career.
例:You don’t have to copy others. Make your own path.(人のまねをしなくていい。自分の道をつくろう。)
7. “If you give an honest effort, play to the best of your ability, and play as hard as you can each and every night, the people will back you.”
自然な日本語:誠実に努力し、持てる力を最大限に出し、毎晩できる限り懸命にプレーすれば、人々は応援してくれる。
背景:現役最後のシーズンを過ごしたニューヨークについて語った言葉です。観客が求めていたのは完璧さではなく、正直で全力のプレーだったと振り返っています。
英語ポイント:to the best of your ability は「自分の能力の限り」。back はここでは動詞で「支持する・応援する」です。
やさしい言い換え:People support you when you give your best.
例:I answered the questions to the best of my ability.(私はできる限り質問に答えました。)
グレツキーの言葉を英語学習に生かすなら
7つの言葉をつなぐと、「挑戦する→違う役割も試す→ルーティンを続ける→自分の道をつくる」という流れが見えてきます。英会話も、完璧になるまで待つより、まず一度話してみることから始まります。小さな shot を重ねるうちに、自分に合う学び方が見えてきます。
出典・引用チェック
- MasterClass:You Miss 100% of the Shots You Don’t Take
- MasterClass:Great Expectations
- MasterClass:Creativity Over Structure
- MasterClass:The Mindset of a Champion
- MasterClass:Walk the Walk
- NHL.com:Five Questions with Wayne Gretzky
- New York Rangers:The Great One Says Goodbye
旧記事では姓の英字表記が “Gretsky” となっていましたが、正しくは “Gretzky” です。また、広く流通する「パックが今ある場所ではなく、これから行く場所へ滑る」という言葉は、本人の発言としての一次資料が明瞭でなく、父ウォルターの教えとして語られる場合もあるため、今回の7選には含めていません。
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